ニュースワイドとちぎ:整理回収機構 破産手続きを事業再生に/栃木 [破産手続き]

残念ながらこの旅館は知りませんでしたが、譲渡先の親会社はTVCMで聞いたことがあると思います。 今回旅館側は整理回収機構の破産手続きのやり方に対して反発しているようです。 老舗旅館も生き残るのが大変ですね。




ニュースワイドとちぎ:整理回収機構 破産手続きを事業再生に/栃木
(2007年5月31日 毎日新聞)


 ◇整理回収機構(RCC)◇柏屋の譲渡完了へ 

迅速性など、メリット強調--日光・川治温泉  日光・川治温泉郷の老舗旅館「湯けむりの里柏屋」の譲渡先が、ホテル・レジャー事業 などを展開する「スターツコーポレーション」(本社・東京)の子会社「スターツアメニ ティー」(同)にスピード決定した。6月中旬にも譲渡が完了する。整理回収機構(RC C)が、通常は会社清算の手法である破産手続きを、事業再生にも使う異例の手段を取った点が特徴だ。旧経営陣からは反発の声が上がったが、RCC側は迅速性などのメリットを強調。この手法が定着するか、注目される。【沢田石洋史】
「債権者による破産申し立ては、全体のわずか1%。申し立てが、(RCCにより)安易に使われているのではないか」4月23日の衆院決算行政監視委員会で、前田雄吉議員(民主)がこの問題を取り上げた。前田議員は委員会終了後、これまで表に出てこなかった柏屋旧経営陣と共に、会見に臨んだ。同席した椎名麻紗枝弁護士は「(旧経営陣の)身ぐるみをはぐ、横暴なやり方だ」。 批判のトーンを強めた。
 RCCによると、足利銀行から柏屋の債権約28億円を譲り受けたのは昨年2月。しかし、特に情報開示面で、旧経営陣から私的整理の協力を得られず、決算書の提出さえも受けることが出来なかったため、法的整理の検討に入った。
 法的整理としては、会社更生法または民事再生法の適用申請が一般的。しかし、会社更生手続きは更生のめどが立たないと開始されず、決算書がない状態で、手続きの長期化が懸念された。昨秋には税金約8300万円の滞納が発覚。民事再生手続きでは、税の差し押さえを防ぐことができず、今年2月15日、破産手続きという第3の手法を選択した。
 譲渡先が決まったのは、5月10日。申し立てから3カ月以内のスピード決定だった。 破産管財人の田島二三夫弁護士によると、破産にはマイナスイメージがつきまとうが、 「思った以上に影響がなく、客足はほとんど落ちなかった」と振り返る。ただし、破産法を活用できる業種は「限られている」との見方だ。旅館業など現金決済を基本とするサー ビス業は、客足が続く限りしのげるが、決済が数カ月後となる建設業などは厳しいためだ。 また、従業員の協力も不可欠だという。
 RCCは今年、柏屋を含む温泉旅館4件について、事業再生を目的に破産を申し立てた が、「個別事案ごとに最良の手段を使う」との立場だ。
 一方、譲渡先に決まった「スターツ」は、柏屋の運営について、サービス向上で平均単価を上げ、「高い料金でも来ていただけるようにしたい」(スターツコーポレーション)。 温泉街の地盤沈下が続くものの、柏屋を「ロケーションが素晴らしい」と評価しており、 最寄り駅周辺など街全体の活性化策にも取り組む方針だ。


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