詐欺の手口巧妙化 警察官や弁護士装う

新しい手口がどんどん登場するのは予想できることですから、一人ひとりがだまされないような人格になるしか被害を減らす方法はないのではと思います。いくら注意を呼び掛けても全然減らないですからね~。実際に被害に遭ってみないとわからないですよね。

詐欺の手口巧妙化 警察官や弁護士装う
(西日本新聞 5月17日)

 子や孫を装って「オレだよオレ!」と電話をかけてお金をだまし取るイメージの振り込め詐欺。新しい呼び名を募っていた警視庁は先日「母さん助けて詐欺」を発表したが、県警幹部は「ちょっと古いな」と指摘する。「社債購入の資料が届いていませんか」「ロト6の当せん番号を知りたくないですか」…。親心に訴えるだけでなく、警察官を装ったり弁護士のふりをしたりと犯人の手口は巧妙化し、県内でも被害は深刻なのだ。

 県警によると、振り込みを促したり金融商品の取引を装ったりする「特殊詐欺」の被害は1~4月に県内で9件。被害総額は約3500万円。このうち振り込め詐欺は4件(被害総額約1200万円)で昨年同期より1件増。取引を装う詐欺も5件(被害総額約2300万円)確認された。

 白石町では、80代の女性が存在しない会社の社債購入をめぐって100万円を取られた。白石署によると状況はこうだ。

 3月上旬、女性宅にタジマと名乗る男から「東栄エコロジーの社債購入資料が届いていませんか」と電話があった。その後、資料が届き、女性が男に電話をかけると「自分は購入できる枠を買ってしまったので、名前だけ貸してくれませんか」と懇願された。

 迷っていた数日後、警察官を名乗る男から「詐欺にあっていませんか」と電話があった。東栄エコロジーのことを相談すると「その会社は大丈夫」と即答。女性は安心して名義貸しの手続きをしてしまった。

 すると今度は弁護士を名乗る男から電話。「タジマが逮捕された。あなたも逮捕されそうだ。現金を送れば内密に処理しますよ」。仰天した女性は100万円を指定された私書箱に郵送した。

 これは、複数の人物を次々と登場させ、混乱させてだます「劇場型」と呼ばれる手口だ。警察官も登場したが、県警幹部は「警察官が電話で特定の会社について評価することはありえません」と断言する。

 数字選択式の宝くじなどの当せん番号を事前に教えると言ってだます事件も起きている。

 先月、50代の女性の携帯電話に「明日発表のロト6の当せん番号を、あなただけに教えます」と男から電話があった。翌朝の新聞にその番号が載っていたため、女性は驚いた。すると再び男から電話。「ほら言ったとおりでしょう。会員になれば今後も教えますよ」。女性は10回にわたり計500万円を振り込んだ。

 実はこの当せん番号、前日の午後にインターネットで公開されており、誰でも確認できるものだった。

 未遂だったが16日にも事件は起きた。諸富署によると午前10時半ごろ、佐賀市の60代の女性宅に社会保険事務局の職員を名乗る男から「医療保険の還付金が返ってくるので口座番号を教えて」と電話があった。女性が教えると、通帳を持って郵便局に行き、着いたら電話するよう指示された。

 数十分後。郵便局に着いた女性は電話をかけようとしたが番号を間違えてつながらず、局員に相談。窓口の女性が代わってかけると、出た男は無言で切ったという。

 現金を振り込ませるのではなく、郵送させたり取りに来たりする事件もある。勧誘の電話は平日の昼が多く、一人でいるお年寄りが相談できずにだまされるという。

 「“おいしい話”は簡単に信用しないこと。少しでも怪しいと思ったら近くの人や警察に相談してほしい」と捜査幹部は言う。
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