東日本大震災:狭山茶のセシウム(その1) 1割近くが規制値超

これからのお歳暮時期もやっぱり買って送ろうって思う人は少なくなるんだろうね(-公- )
本当は「大丈夫です」と言ってても「・・・ちょっとねぇ」って思う人は沢山いるわけで。
送る相手によって絶対送れない雰囲気ですよね。
近辺にお住まいの方や県民は買うかもしれないけど、どうしても愛着のない人となるとどんなに「検査済み」シールがあっても避けるかな。
色々と難しいね。こういうの。


東日本大震災:狭山茶のセシウム(その1) 1割近くが規制値超 /埼玉
(10月20日 毎日新聞 )

 ◇茶商の被害は深刻
 ◇山沿い、検出顕著 県検査受けぬ業者も
 県が19日に結果を公表した「若芽・早摘み」を除く狭山茶1081銘柄の放射性物質検査では、1割近い97銘柄から暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出された。放射性物質が集まりやすいとされる「若芽・早摘み」を上回る割合で規制値超えの銘柄が出現する事態となった。【まとめ・大谷津統一】
 97銘柄は15市町の57業者が製造した。放射性セシウムの検出量は最大で1キロ当たり2063ベクレル。茶商の所在地別にみると、生産量で上位10位に入らない山間部の自治体が目立つ。海北晃・農林部長は「(従来の検査では)生産量の少ない山沿いが対象から漏れていた。まさに反省の状況」と釈明し「(放射性物質を含む)風が山に当たる立地が原因ではないか」と推測した。
 今回の検査の発端は、9月の厚生労働省による抜き打ち検査で、「若芽・早摘み」の狭山茶から暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出されたことだった。上田清司知事は「(県が検査した5~7月に)若芽・早摘みに放射性物質がたまりやすいという知見がなかった」と弁明。今年産の狭山茶の出荷・販売の自粛を業者に要請し、県茶業協会と合同で検査に乗り出した。
 県は今回、規制値を下回った銘柄に「検査済み」シールを貼っての出荷を認めた。規制値を上回った製品は、各茶商が返品に応じている。県は「安全な製品しか市場には出回らない」と説明する。
 しかし県内には、検査を受けなかった茶商が140業者残る。この中には「今年産のお茶はもう売らない」などが54業者含まれるが、残りは自主検査などで対応している。
 消費者からみると、県の検査を受けた業者のお茶は、結果を県のホームページで確認できる。一方、検査を受けていない業者のお茶については、業者に問い合わせるしかない。「自主検査」の信頼性について県は検証しておらず、海北部長は「県の検査に乗っていただきたい」と話す。
 一方、茶商の被害は深刻だ。検査を受けなかった茶商のうち、9月に自己破産を申請した橋本園(入間市)など5業者は、「廃業」を理由に挙げた。
 規制値を超えた製茶の処分などによる被害金額は「把握できていない」(県)状態。若芽・早摘み以外の検査は、1検体当たり1万5000円~2万円程度の費用も各業者が負担した。県は「各茶商の東京電力への補償請求をしっかりサポートしていきたい」としている。
 <生産者、消費者の声>
 ◇お歳暮も売れない/飲んだ後言われても…
 飯能市で狭山茶の栽培、製茶、販売を行う70歳代の男性は、97銘柄から国の暫定規制値以上の放射性セシウムが検出されたことについて「そんなに出たのか」と驚く。男性が作った今年の製茶の売り上げは例年の8割減で、現在はほぼ休業状態という。「これからお歳暮に向けて売れる季節だったがもう期待できない。どうすればいいのか」。男性は県に運転資金の融資申し込みを検討しているという。
 さいたま市浦和区の百貨店で茶を購入していた消費者の反応は「気にしない」から「やはり気になる」まで割れた。
 同区の主婦(37)は「狭山茶は好きだし、規制値を超える放射性セシウムが検出されてもあまり気にならない」ときっぱり。贈答用に京都産のお茶を買ったという同区の会社員男性(43)は「贈り物を受け取る人がどう思うか気になるが、私自身は県民なのでどんどん飲もうと思う」と話した。
 一方、東京都北区の主婦(52)は「ゴールデンウイークごろ狭山茶の新茶を飲んだが、後から規制値を超えていたと言われてもしょうがない」と少し困った様子。「長女が24歳で今後、結婚や出産が考えられる。夫も気にするので、今日は静岡産と鹿児島産のお茶を買った」と話した。

nice!(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。